2014年 07月 15日

「セールス(売り込み)」もマーケティングの手段になる。

以前、マーケティングって何?というブログを書きましたが、
マーケティングの一つの面は、
買ってくれる人がいる場所(マーケット)探しです。

当たり前の話しですが、
買いたい人の目の前に、
買いたい商品を持っていければ、
売るのが下手くそでも売れます。

だからマーケティングというのは、
いかに売る努力をせずに売れるか
究極は売らずに売る、なんです。

そんな、営業なんてしたくない!という人には
願ったり叶ったりのマーケティングですが、
決して楽なわけじゃありません。

売る努力の代わりに
マーケットを探す努力が必要で、
これがいかんせん難しい。
普通にやっていたら資金も時間も掛かります。

「1」を「2」にするなら、
会議室でのクールな探し方でも見つかるかもしれませんが、
「0」を「1」にする時は
沢山のマーケットに足を運んで失敗を経験しなきゃならない。

費用を掛けず、短期間で沢山のマーケットに足を運ぶには、
マーケティングと対極にあるともいえる
セールス(売り込み)がやはり便利なんです。

 

1.マーケットが見えてくる。

売り込んでいると、マーケット、
つまり、買ってくれる人がいる場所が見えてきます。

ボクの事例で恐縮ですが、
商売を起ち上げた時の商品は「WEB広告」でしたが、
こんな流れでマーケットが見えてきました。

・まず、広告に出してみた。

WEB広告をWEB広告で売ってみましたが全く売れません。
資金力ある同業者は山ほどいましたので敵いませんでした。

・他人のパイを奪ってみた。

次に、既にWEB広告を出している事業者さんなら、
WEB広告の理解もあるだろうと、
もっと効率よく運営しますよ、と営業。

パイを奪うってタイプのやり方ですね。
ゼロじゃないですが
営業が下手くそだからか効率よく売れませんでした。

・マーケットを変えてみた。

今度は少しマーケットを考えてみて、
WEB広告を一旦忘れ、
紙媒体(雑誌広告)をやっているマーケットに売ってみました。

すると、予想は的中。そこそこ売れました。

・でも、怒られたりする。

WEB広告をやっていない前提で売り込んだら、
WEB広告をやっていた。

「そんな事も確認しないで営業なんてするな!」と怒られる。
そりゃそうだな、と、
確認に一手間掛けてから営業しようとなる。

・という事で定まった一つのマーケット。

他にも細かくあるのですが大ざっぱにすれば
定まったマーケットが以下。

  • 紙媒体をやっている
  • WEB広告をやっていない

実際、効率よく売れたマーケットの一つでした。

さらに売り込みながら形が変化していった商品は、
最初は売れなかったWEB広告でも売れました。

そして今でも口コミを生じさせてくれています。

売り込んで売れない商品は、
どんなに広告費掛けても、
どんなに友達が多い人でも売れません。
というか営業スキルを駆使しなきゃ売れない商品は売っちゃダメ
かと思います。

営業下手でも、
採算取れるぐらい売れる商品を作るのが
マーケティングの仕事です。

何件も何件も売り込んでいれば、
ボクみたいな営業下手でも売れる商品が出来上がる。
マーケットが見えてきて、
「それなら、あるよ!」と差し出してるだけなんです。

 

2.適性な価格が見えてくる。

マーケティングに重要な要素である価格。

売り込むと、
口下手なボクでもコミュニケーションが生じます。

コミュニケーションしてれば、
直接的な質問をしなくても、
買ってもらえそうな価格帯が見えてくる。

前項の例でいえば、
「紙媒体ではいくらぐらい費用が掛かっているか」
なんていうのは、何件も売り込んでいると
自然とそういう会話になるシチュエーションが生まれる。

単純な話し、紙媒体と比較して
成果が大きくなるなら、
予算は多少増えてもメリットがある。
逆に成果が小さくても、
価格が安ければ買う意味が顧客にはある。

他の媒体のパイを奪うのでなくても、
共存して予算を増やしてもらう事もできる。

商品の価格に悩んだら、
1日だけでも真剣に売り込めば具体的になります。

価格帯が見えたら、
最低限の利益を得られる
商品構成を考える段階に進められます。

 

3.ニーズが見えてくる。

売り込めば、売れなかったとしても、
どういう事を欲しているか、
何が不足しているか話してくれます。

今の力じゃ解決できないものも多いですが、
いつかはチャレンジしてみたいアイデアストックになります。

自分の場合は、
開業当初ホームページを作れなかったのですが、
どの程度作れれば売れるか見えてきたので、
独学で勉強して1年で売れるレベルにしました。

どんな形に商売を形成していけば良いか
沢山ヒントを得られるのは、
「売り込む」事の大きなメリットの一つです。

 

最後に

「売り込む」というのは、
取引が前提のコミュニケーションです。

店舗型の商売では、
わざわざ「売り込む」事がなくても
取引のコミュニケーションが生じるので、
受け身でも沢山のヒントが得やすいです。

でも、看板でお客さんが来る形式でない商売では、
ぼーっとしていてもお客さんは絶対来ませんし、
紹介だけでやっていくと、社長だけしか売上を作れない会社になります。

マーケティングの手段は様々ですが、
スタートアップ企業やこれから起ち上がる新規事業は
予算も時間もないでしょう。

数字絶対主義での「売り込み」はキツいですが、
マーケティングの為の「売り込み」は
一人で一歩を踏み出す、ほんのちょっとの勇気だけが必要です。
断られても良いから数をこなして
自分の中にデータを蓄積するだけです。

どうしても訪問営業、電話営業がやりたくないなら、
ネットを介した売り込みでも良い。

SNSやブログなどを介して売り込んでも良いですし。
今はSNSでもテレアポや訪問営業のように
リアクションをもらえるので、失敗したり恥かけます。

今の時代は一つの事業にしがみつくのは不安定です。
ぱっと閃いたアイデアを
飲み会などで「オレって冴えてるでしょ」と語るだけよりは、
実際に売り込んでみて撃沈する方が前向きですよね。

ボクの場合は、
いつでもどこでも一人ぼっちでもテレアポする勇気があるので、
閃いたら、すぐ電話で売り込んでみる事が出来ます。

実際、お客さんと商談中に出てきたアイデアを
テストマーケティングしましょう、とか言い出して、
会議室でテレアポを実践した事もあります。(実際アポ取れました(笑))
上手いか下手かは置いておいて売り込みは便利です。

新しい商売始めたい時、
新しい客層を開拓したい時、
「ちょっと走ってくるや」ぐらいのジョギング感覚で、
「売り込み」が出来ると出来ないのでは可能性は全然違うと思います。

といいつつ、最近まったく売り込みしてないなぁ。。。。

 

 

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